2.4. 科学のプロセス : 運動は脳の力を活性化するか
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水分子中の水素原子の挙動を利用した
MRIではまず水素原子核を強力な磁石で配向させ、次にラジオ波の短いパルスによって原子核の配向をこわす
これに応じて、水素原子はそれ自身からかすかなラジオ波を出し、これをMRIスキャナーで読み取り、コンピュータによって映像化する
人体の柔らかな部分すべての主要な成分は水であるので、MRIでは人体のX線では見ることができない部分を見ることができる ある最近の研究はヒトの脳が年齢とともに収縮するという観察から始まった 90歳のときの脳を30歳のときと比較すると、脳の約20%が失われて、記憶と学習にかかわる領域が特に萎縮していた それまで運動は記憶力の改善につながると考えられていたので、イリノイ大学の研究者たちは次の疑問を考えた 有酸素運動は脳の萎縮を抑制したり、さらには脳の発達を促したりするのだろうか 定期的に運動している人としない人の脳の違いをMRIで見つけることができるだろうというもの
活動的な人はそうでない人よりも脳の萎縮が少ない
60代と70代の20人の被験者が6ヶ月間、毎週3回、各1時間の有酸素運動のプログラムに参加
年齢を合わせた29人の対照群は有酸素運動ではない全身のストレッチ体操を同じ時間行った
すべての被験者の脳をMRIでスキャン
有酸素運動をしない対照群と比べて脳の容量に有意な増加が有酸素運動グループに認められた
研究者たちは、加齢する成人において心臓血管の健康と記憶の保持には関連があるかもしれないと結論づけた